金属検出機対応グレード

食品加工と包装過程で異物混入を検出することは、安全性と品質の点で重要です。安全性を確保するため、エンズィンガーでは食品規格に適合した素材に加えて、プラスチックの異物混入防止に特化した金属検出機対応グレード(IDシリーズ)と金属検出機およびX線検出機対応グレード(UDシリーズ)もご用意しております。

IDシリーズには金属検出機で検出可能な添加物が配合されています。万が一に破損した場合でも、製造ラインに設置された金属検出機で破片を検出することができます。また、青色に着色したことで視認性が上がり、混入した破片は目視やカメラでの検出が可能となります。金属検出性能と青色の2つの相乗効果により安全性向上に貢献します。
UDシリーズには金属検出機およびX線検出機でどちらでも検出可能な添加物が配合されています。また、青色のため視認性もあります。これらの3つの相乗効果により安全性向上に貢献します。

金属検出機対応IDシリーズ

押出成形グレード 

  • IDシリーズ:金属検出機で検出可能なグレードです。

    丸棒と板材を様々なサイズでご用意しています。下記の豊富グレードバリエーションで展開しています。
  • TECAPEEK ID blue
    Victrex社のPEEK樹脂を使用しています。高い機械強度と非常に優れた耐薬品性を備え、高い作業温度に耐えることができます

  • TECAFORM AH ID blue
    食品用のPOM樹脂グレードです。高い寸法安定性と切削加工性を有します。滅菌剤、消毒剤に対する耐性が高く、吸湿性が低いため、食品業界で幅広く使用されています。

IDシリーズは食品業界の厳格な要件に適合してします。また、全素材に(EU)10/2011で要求される移行試験(マイグレーション試験)を実施しています。原材料もFDAの要件を満たしています。

 

射出成形グレード

  • TECACOMP ID(PP樹脂, PA樹脂グレード)
    特殊グレードとして、金属検出機対応のIDシリーズの射出成形用ペレットもご用意しております。
    青色であることに加えて、より一層高いレベルでの安全性をお届けします。結束バンド、搬送用トレー、コンテナ、治具などに使用できます。
    >> 特殊コンパウンド
 

TECAFORM AH ID blue

金属検出機対応の青色のポリアセタール・コポリマー(POM-C)素材です。食品製造ラインと製薬プロセスで、破損したプラスチックを検出可能にするため金属検出機対応フィラーを配合しています。

TECAMID 6 ID blue

金属検出機対応の青色PA6素材です。食品製造ラインと製薬プロセスで、破損したプラスチックを検出可能にするため金属検出機対応フィラーを配合しています。

TECAPEEK ID blue

金属検出機対応の青色PEEK素材です。食品製造ラインに最適です。プラスチックの異物混入を防止します。

金属検出機およびX線検出機対応UDシリーズ

押出成形グレード 

  • UDシリーズ:金属検出器、X線検出器どちらにも検出可能なグレードです。
丸棒と板材を様々なサイズでご用意しています。下記の豊富グレードバリエーションで展開しています。
  • TECAPEEK UD blue
    Victrex社のPEEK樹脂を使用しています。高い機械強度と非常に優れた耐薬品性を備え、高い作業温度に耐えることができます

  • TECAFORM AH UD blue
    食品用のPOM樹脂グレードです。高い寸法安定性と切削加工性を有します。滅菌剤、消毒剤に対する耐性が高く、吸湿性が低いため、食品業界で幅広く使用されています。

  • TECADUR PBT UD blue
    青色PBT樹脂グレードです。衝撃強度に優れ、脆性破壊のリスクを低下させます。

UDシリーズは、食品業界の厳格な要件に適合してします。また、全素材に(EU)10/2011で要求される移行試験(マイグレーション試験)を実施しています。原材料もFDAの要件を満たしています。

TECAPEEK UD blue

金属検出機およびX線検出機どちらにも検出可能なPEEK樹脂です。プラスチックがたとえ破損しても破片を検出できるため、食品製造の安全性が向上します。150℃以上の耐熱性があります。

TECAFORM AH UD blue

金属検出機およびX線検出機どちらにも検出可能なポリアセタール・コポリマー(POM-C)樹脂です。プラスチックがたとえ破損しても破片を検出できるため、食品製造の安全性が向上します。

TECADUR PBT UD blue

金属検出機およびX線検出機どちらにも検出可能なPBT樹脂です。プラスチックがたとえ破損しても破片を検出できるため、食品製造の安全性が向上します。

金属検知機対応POM ID素材の使用例とメリット

食品向けスクレーパー

TECAFORM AH ID blue(金属検出機対応POM-C素材)

金属検出可能な食肉加工用部品

充填機の容器や漏斗内部で、フードスクレーパーは食肉やソーセージ肉などを収集するため使用されますが、予期せぬ高い応力負荷がかかると破損する場合がありました。金属検出機POM素材:TECAFORM AH ID blueを採用したことで、破損による回収リスクを回避できるようになりました。

金属検出機における検出限度について
検出可能な破片の大きさは、諸条件により変化しますが、おおよそ2mm角(8mm3)以上の大きさの破片であれば、99.9%を超える確率で検出することができます。

検出精度に影響を及ぼす条件は、以下の3つになります。

  1. 検体が検出器を通過する速度
  2. 検出器の設定条件 
    検出感度・出力など
  3. 検体の導電性 
    食塩や導電性イオンの存在などで変わります。
    乳製品、食肉、製菓、ベーカリーなど、それぞれに最適化する必要があります。