TECAPEEK ELS CF30 black
導電性炭素繊維強化PEEK
TECAPEEK ELS CF30 blackは、一貫した導電性を維持しながら高い剛性を必要とする用途向けのソリューションとして開発された、導電性30%炭素繊維添加 PEEK 素材です。 例えば、 TECAPEEK CF30 blackで使用されている従来の炭素繊維は、機械特性を強化しますが、限定された導電性を持たないため、表面抵抗率が 103 ～ 1012 Ω/sq. と不安定になります。 また、TECAPEEK ELS nano black のような導電性グレードで使用されるカーボン ブラックまたはカーボン ナノチューブは、安定した導電性をもたらしますが、機械強度の補強効果はありません。 TECAPEEK ELS CF30 blackの特殊な炭素繊維フィラー 系は、機械強度向上と 102 ～ 104 Ω/sq の安定した表面抵抗率の両方の利点を兼ね備えています。
さらに、炭素繊維変性素材は、ガラス繊維変性素材よりも摩耗がより少なく、摩擦および摩耗特性も向上しています。 優れた耐熱性 (最大 260 °C)、低熱膨張性、低吸湿性など、PEEK naturalの優れた特性は、TECAPEEK ELS CF30 blackでも保持されています。
この導電性素材は、減衰速度の速い静電気放電 からの保護を必要とする高い応力のかかる部品に適しています。 したがって、半導体および電子機器製造装置の部品に多く使用されています。 TECAPEEK ELS CF30 blackは、エンズｲンガ－の半導体グレードのポートフォリオに含まれており、厳格な異物混入管理のもとで製造され、Copy Exactly体制により複製においても正確に遵守されています。よって、エンズｲンガ－ は、この独自の特性プロフィールの最高レベルの品質性能の一貫性を維持します。
加工時の寸法安定性を高める必要がある場合は、代わりとなる導電性 PEEK (TECAPEEK ELS nano black) をお勧めします。 より制御された静電気放電のために、エンズｲンガ－ は、表面抵抗率が 106 ～ 109 Ω/sq. の TECAPEEK SD blackを提供しています。
エンズｲンガ－ のすべての半導体グレード素材と同様に、TECAPEEK ELS CF30 blackが RoHS 指令 (2011/65/EU 電気・電子機器における有害物質の制限)によって課せられた制約に準拠していることを確証できます。また、要求に応じてさらに特定物質の不使用証明書などを提供することもできます。